ハスキー
豊田市の皆さんこんにちは、箸本です。
これ、昨日のブログの続きね。
タイトル、読めましたか。
「かいこ」です。
蚕というのは要するに、絹糸(シルク)になる生糸を出す、ガです。
あの、虫のガね。
僕の地元では、「おかいこさま」とよく呼んでいました。
前回のブログで、「生物なのに、人間の手によってしかもはや生きられない状態になった」例としてソメイヨシノを取り上げましたが、実は蚕もそうだ、という話。
僕の地元は群馬県で、蚕との縁が結構深いです。
奈良時代くらいから絹織物(これを作るのに蚕を使う)で有名になった桐生という町があって、それが、僕の生まれた町です。
もっとも、今では蚕を育てる産業は絶滅寸前みたいだけど。
さて、この蚕。
書いたとおり、そのマユから絹糸がとれるわけですが、
蚕は人間が長い年月をかけて品種改良を重ね、いい生糸がたくさんとれるように「家畜」として育てられてきた虫で、
羽はあるのに飛べないとか、基本的にほぼ移動しないので、餌がないと餌を探すこともなく死んでいくとか、
とても自然界で生き残ることは無理だそうです。
そういう生物を「作った」おかげで絹織物という文化が栄えたわけだけど、うーん、気持ち的には複雑です。
ちなみに蚕は現在、ペットの餌としても利用され、特に爬虫類にとっては、すごく美味しい餌らしいです。
一度、うちのヤモリがいつも食べている餌を食べなくなったとき、ペットショップで蚕(シルクワーム、という名前で売られています)を買ってきてあげたら、
とても美味しそうに食べて、それきり拒食が治りました。
ありがとう、蚕。