ハスキー

豊川市・八幡校のみなさん、こんにちは。箸本です。

本当にどうでもいい話で恐縮なんですが、コンビニの話ね。

僕は、夕方と深夜の1日2回、といういかにも不健康な感じの食生活を送っていて、
その1回目の食事、もう夕食っていうのかもわかんないけど、
とにかく夕方、校舎に行く途中でコンビニで何か買って、車の中で食べることが結構あるわけ。

で、八幡校に行く途中にあるコンビニ、店名は一応伏せるが、
そこに去年、毎週金曜日くらいのペースで寄っていたのよ。
同じ曜日、同じ時間に行くから、店員の方も基本、同じ。
元気な感じの年配の女性が、だいたいいつもレジにいる。
そんで、一時期、3週続けてか4週続けてか知らないけど、
僕が「からあげくん」の「レッド」をたぶん、連続して買ったんだよ。
正確には、そんなに買ったのか、覚えてない。
正直、特別にからあげくんのレッドが好きなわけでもない。
ただ、ある日突然、僕がパンか何かをレジに持っていっただけで、
その女性が言ったわけ。

「からあげくんの、レッド?」

一瞬、何言ってるのかわからなかった。
2秒くらいして、
ああ、俺はこの人が覚えてくれるくらい頻繁にからあげくんのレッドを買っていたのか、と思った。
覚えてくれたこと自体はありがたい。
ただ、残念ながらそのとき僕は全然、からあげくんを食べたい気分じゃなかった。
そもそも、さっきも書いたけど、大好物、というわけでもないんですよ。
そこで、僕はどうしたか。
2秒後、「はい!」と営業用のスマイルで、からあげくんのレッドを購入していた。

もうね、駄目なんだけど、僕はこういうの、断れない。
「いえ、今日はいいです!」と爽やかにやれない。

で、一回そういうふうになっちゃうとさ、当然、次も聞かれるんだよ。
「からあげくんの、レッド?」
「からあげくんの、レッド?」
まあ、そうなるわな。
そして、その度に、そこまで食べたくもないからあげくんを買い続ける。
あまりに食べたくなくて、校舎で出戸先生にあげちゃったこともある。

別のコンビニに寄ればいい話なんだけど、
何となく、この「からあげくんの、レッド?」がいつまで続くのか、試してみたかったのはある。
この先、俺とからあげくんの運命はどうなるんだ、と。

ところが、そのコンビニ、去年のどこかの時点で、たぶんコロナの影響なんだろうな、
からあげなどを店員に注文するシステムじゃなくなって、
自分で棚みたいなところからとってレジに持っていくシステムに変わったんですよ。
やだー時代って残酷。
そうすると僕は当然、からあげくんのレッドを買わなくなりますよね。

その日。
例の店員さんが僕に「からあげくんのレッド?」と聞かなくなった日。
僕がおにぎりとお茶だけを袋に提げてレジを立ち去ったとき、
彼女の横顔が少しだけ寂しげに見えたのは、気のせいだったろうか。

気のせいか。
まあ、そうだわな。